医療機関内で除去してきた食物の摂取を行うことで急なアレルギー症状にも対応でき、親御さんも安心してよりスムーズに除去の解除を進めていけるようになります。
医療機関内でアレルギーの原因となっていた食物をお子さんに摂取してもらった後、院内で一定時間経過観察し、アレルギー症状が出現しないかを確認する検査です。検査により症状が出現しなかった場合は家でさらに解除を進めていきます。逆に、なんらかのアレルギー症状が出現した場合は、速やかにその症状に対する治療を行います。
- 食物経口負荷試験は、
- 1、耐性獲得(これまで症状の出ていた食物で症状が出なくなっているか)の確認
- 2、閾値(症状が出ない最大摂取可能量)の確認
- 3、血液検査などで食物アレルギーが疑われる食物において実際に症状が出現するかの確認
などを目的として行われます。
(なお、過去にアナフィラキシーの既往のある方、血液検査などから強い誘発症状の出現する可能性がある方、など入院施設での食物経口負荷試験が必要と判断されるお子さんは、入院施設のある総合病院小児科へご紹介させて頂きます。)
食物経口負荷試験は16歳未満のお子さんについて1年間に3回まで保険適応となっています。実施可能な施設の基準については以下の通りです。
(16歳以上の方ついてはご相談ください。)
- 小児食物経口負荷検査の施設基準
- 1.小児科を標榜している保険医療機関
- 2.小児食物アレルギーの診断及び治療の経験を10年以上有する小児科を担当する常勤の医師が1名以上配置されている。
- 3.急変時等の緊急事態に対応するための体制その他当該検査を行うための体制が整備されている。
- ①負荷試験を行うかどうかの判断…過去の症状、年齢、血液検査結果などを参考に、負荷試験の時期や食物の種類・量を決めます。
- ②負荷試験当日…負荷前に診察行い当日の体調に問題がないかを確認。
(体調が悪い場合は誘発症状が出現しやすいため負荷試験が実施できません。) - ③体調に問題がなければ当該食物を摂取。
- ④一定時間クリニック内で経過観察(※誘発症状が出現した場合は、症状に対する治療を行います。)
- ⑤陰性(症状が出現しなかった場合)は家での摂取の進め方を相談します。
当クリニックでは強い誘発症状が出てお子さんに強い負担がかかることを少なくするため、加工食品などを使いながら食物経口負荷試験を進めていきます。
堺市内にお住いの16歳未満のお子さんは、1回あたりの窓口負担の上限は500円までです。