小児の病気の特徴としては、ウイルスや細菌による感染症が主体で、月齢・年齢により罹りやすい疾患が異なること、免疫が発達途上であるため時に重症化することがあげられます。また、特に年少児では「どこがどのようにしんどい・辛い」と伝えることができないため、診断が難しい場合があります。逆に、少し大きいお子さんでは、生活でのストレスが身体症状となって現れることもあります。そのため、小児科診療では、常に様々なことを想定しながら診療にあたる必要があります。
当院では医師の診察の前にスタッフによる問診(症状の聞き取り)を行っています。熱の経過はもちろんお子さんの症状を時系列で把握することは、病気の正確な診断にとても重要です。
また当院では、CRP・白血球数等の血液の炎症反応をみる検査機器、レントゲン検査(0歳から撮影が可能)、各種感染症の迅速検査(溶連菌・アデノウイルス・インフルエンザ・COVID-19・RSウイルス(0歳のみ)等)、尿検査などを行うことができます。
臨床症状・診察所見と必要に応じてこれらの検査を行うことで、お子様の病状を判断し適切に対応させて頂きます。また、当院での対応が難しい重症のお子様や疾患のお子様は、適切な高次医療機関をご紹介させていただきます。
また、長引く咳や鼻症状など風邪かアレルギー疾患かの判断が難しいお子様も、アレルギー専門医としての知識を活かして病歴や診察所見・検査所見から診断させて頂きます。
小児科の診察室では、お子さんのちょっとした体の変化、成長のこと、育児のこと、などを相談されることがあります。核家族が普通の世の中で、ご家族の育児不安は以前より大きいのかもしれません。日頃気になる様々なことを、お気軽に当クリニックでお尋ねいただけたらと思います。
【病気のはなし】では小児期に罹りやすい感染症を中心にその概要を説明しています。お子さんがこれらの病気と診断された時の参考にしていただいたり、園や学校などでこれらの感染症が流行した時にお子さんに症状が現れた時などに役立てていただけたらと思います。また、【気になる症状、その他】では、お子さんのありふれた症状への対応を中心に記載しておりますので、受診の目安などにお役立て下さい。