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カテゴリ「学術集会・セミナー」のブログ記事

第72回日本アレルギー学会学術大会

2023年10月24日
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先週末はクリニックを休診とさせて頂いて、日本アレルギー学会学術大会に参加してきました。

たくさんのセッションに参加してきましたが、興味深かったのは「消化管アレルギー」と「舌下免疫療法」でした。

「消化管アレルギー(FPIES)」のセッションは、症例がここ数年で特に卵黄でのFPIESが増えてきており、注目が上がってきているため立ち見が出るほど盛況でした。どうやって、いつ頃から解除していくのか、現状は各施設とも手探りの状態ですが、解除方法について参考になる発表がありました。

「舌下免疫療法(SLIT)」では、適応はないものの喘息に対して明らかに効果があることや、早めに治療を開始することで他の抗原に対する感作や小児のアレルギーマーチの進展を抑制するなど、従来の治療法とは次元の違った効果を示すデータが提示されていました。

長くお休みをいただき患者様にはご迷惑をおかけしましたが、学会で得た知識を今後の診療に活かしてまいります。

第71回日本アレルギー学会学術大会

2022年10月9日
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日本アレルギー学会に参加してきました。

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・食物アレルギー分野では、クルミやカシューナッツなどのナッツアレルギーが近年急増しており、その注意喚起と診断についての興味深い発表がありました。また、果物アレルギーでは口腔アレルギー症候群ではなく、アナフィラキシーなどの全身症状を起こす症例の報告が増えており、こちらは加熱しても症状が出るため日常生活での対応方法が変わってくること。そして、今後も診断に有用なアレルギーコンポーネントの候補が多数あること、最近当院でも患者様が増えている消化管アレルギーなどが興味深かったです。

・気管支喘息では、吸入手技での実践的な報告があり効果的な吸入療法について学ぶことができました。

・アトピー性皮膚炎では近年、内服・外用・注射など様々な新薬が出てきており、特に外用薬では当院でも使用することができそうです。

特別講演では、ノーベル賞受賞者の山中先生の講演を聞くことができました。

 

長いお休みを頂いて患者様にはご迷惑をおかけしましたが、今後の診療に活かせる事を色々と学ぶことができました。

第68回日本アレルギー学会学術大会

2019年6月16日
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6月14〜16日まで、東京国際フォーラムで行われた日本アレルギー学会学術大会に参加して来ました。

今回の学会では、

①蕁麻疹の機序について、従来から言われていた肥満細胞が引き起こす機序のみならず、好塩基球が重要な役割を果たしていること。

②重症アトピー性皮膚炎の治療で、デュピルマブのみならず様々な新しい新薬が近年登場して来そうなこと。

③以前と比べて慢性管理がしやすくなったために、最近やや軽視されがちな喘息におけるアレルゲン対応について。

④エピペン処方における、患者さん・保護者さんに対する指導。

など興味深い演題がたくさんありました。

クリニックは長いお休みを頂き患者様にはご不便をおかけしましたが、学会で得られたものを日々の診療に還元していきたいと思います。

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第5回総合アレルギー講習会

2018年12月16日
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昨日は外来終了後に、大阪国際会議場で行われていた第5回総合アレルギー講習会に参加してきました。

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午後の外来が長引いたので僅かな時間ではありましたが、これまでは関東開催で参加しにくかったアレルギー講習会に参加してきました。こちらは学術集会とは異なり実技実習があり、より臨床に役立てやすくプログラムされています。

 

夜は堺東でこにし小児科・アレルギー科の忘年会を行いました。😃

 

11月末から胃腸炎の流行が続いています。手洗いを励行し元気に新年を迎えることができるよう、予防に努めてくださいね。😉

第55回日本小児アレルギー学会

2018年10月21日
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10月22・23日の小児アレルギー学会の参加のため、岡山に行ってきました。

金曜日のワクチン外来終了後出発したのですが、姫路駅での新幹線の人身事故のため新大阪から新幹線に乗れず…

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しばらく待っていましたが、運転再開の気配も無いのでやむを得ず在来線を利用して何とか岡山駅に到着しました。

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1日目は食物アレルギーのセッションを中心に参加しました。

各施設工夫をこらしながら治療をされていますが、重症例をどう治していくかが大きな課題で治療の標準化はまだまだ難しいのが現状のようです。ある施設が重症卵アレルギーの患者さんを舌下免疫で治療されていた発表が、私としては興味深かったです。

また検査関連では、11月20日からクルミのコンポーネントのJug r 1とカシューナッツのコンポーネントのAna o 3が保険適応となるとの事で、強い症状が出やすいナッツアレルギーの診断の助けになります。

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喘息のセッションでは優木まおみさんが出ておられました。

 

2日目は、「スキンケアで食物アレルギーの発症を予防できるか?」の内容で討論が行われました。私は感作経路は複数あると考えておりますが、今回の内容からもこれまでの皮膚感作一辺倒からの流れが変わって来たように思いました。

そしてお昼前に、ノーベル賞受賞された本庶佑先生の講演があり、「オブジーボ」発売までの大変な経緯も語っておられました。今後の癌治療を変える本当に画期的な仕事をされたのだと、改めて感銘を受けました。

 

ちなみに岡山といえば「デニム」ということで、会場内で配布された学会用のバッグはこちらでした。😃

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金曜日の夜からクリニックはお休みを頂き、患者様にはご迷惑をおかけしましたが、学会からの新たな知見も得て明日から診療してまいります。

第1回臨床アレルギー講習会

2018年9月2日
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今日は第1回臨床アレルギー講習会に参加してきました。鼻・皮膚・喘息・眼・食物アレルギーについて、各分野の先生がスライドと動画で解説する形式でした。

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この講習会はサブタイトルが「多職種で取り組むアレルギー診療」となっており、対象を医師だけでなくコメディカルまで広げております。当院からも、看護師・栄養士・保育士が参加しました。医師一人で出来ることは限られていますので、長く一人一人の患者さんを見ていくアレルギー分野でもコメディカルの力は重要です。

1日かけてもこれだけの広い分野なので網羅的ではありましたが、各スタッフ日々の診療に活かせる知識を得てもらえたのではないかと思います。

個人的には喘息と食物アレルギーに関しては、さらに時間をとってもう少し掘り下げた内容にしてもらえたらと思いました。今回が初回ですので、これからの講習会の発展を期待しております。

 

会場のTKP大阪難波カンファレンスセンターは戎橋のほとり、長く来ない間にミナミは海外からの一大観光地となっていて、帰りは観光客でいっぱいでした。😃

第67回日本アレルギー学会学術大会

2018年6月23日
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金曜日からクリニックの方はお休みをさせて頂いて、幕張メッセで行われている日本アレルギー学会学術大会に参加しています。

 

1日目は症例報告として大根の辛み成分のアレルギー(アリルイソシアネート:マスタード・ワサビにも含まれる)、桃・梅・梨などに含まれ近年同定されたGRPについて、また魚卵アレルギーでもタラコのみに症状を呈する症例についての原因蛋白の同定。別のセッションでは魚アレルギーで特に発症が多いアカウオについての発表、またクラゲ刺傷の機会が多いサーファーで発症がみられる納豆アレルギーなど、レアケースであるが為に情報が少なく日常診療で難渋する症例の発表が聞けて有意義でした。

本日は食物アレルギーの経口免疫療法についてのセッションに重点的に参加しました。各施設共に安全性に問題のある重症患者での急速経口免疫療法(ROIT)をやめて緩徐経口免疫療法(SOIT)や少量導入経口免疫療法(LOIT)にシフトしていることが明らかになりました。少し前までは各施設が競ってROITを行っていましたが、相模原病院の海老澤先生が「「10年前には食べたら食物アレルギーは治る」という流れがあったが、今はとてもそんな単純な事は言えない。」と言われていたのが印象的でした。ただ小児アレルギー学会が知見が変わってきていることを世間一般に意識して発信していかないと、小児科医や患者さん自身も「食べたら治る」と信じ切っているところがあるので、問題のある流れがまだしばらく続きそうで心配しております。当クリニックでもより安全性を重視して食物の解除を進めて参りたいと思います。

学会は明日まで続きます。「夢と魔法の王国」のほとりでもう少し知識を深めて参ります。

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第121回日本小児科学会学術集会

2018年4月22日
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金曜日からクリニックをお休みさせて頂いて、福岡での日本小児科学会に参加してきました。(患者様にはご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。)

最近はアレルギー関連の学会の参加が多く、小児科学会は久しぶりの参加でしたが、様々な分野の発表を聞けるのがこの学会に参加する利点だと思っています。

診断が難しい好酸球性胃腸炎やピロリ菌関連の発表、小児や妊婦のビタミンD欠乏が非常に多いなど興味深い演題がいくつもありました。また以前耳原総合病院でご指導頂いた武内先生の小児の貧困に関する国際比較も聴かせていただきました。

夜は、以前の指導医の先生方とのお食事で興味深い話を聞かせて頂きました。

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また、明日から新しい知見も活かしながら診療をさせて頂きます。

第11回相模原臨床アレルギーセミナー

2017年8月7日
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先週後半からクリニックはお休みをさせて頂き、「相模原臨床アレルギーセミナー」に参加してきました。(患者様にはご迷惑をおかけしまして申し訳ありませんでした。)
数年前に参加して、今回で2回目です。内容に大きな変化がなかった点は少し残念でしたが、得るものはたくさんありました。
特にアレルギーコンポーネント(卵アレルギーにおける「オボムコイド」や小麦アレルギーにおける「ω−5グリアジン」・大豆アレルギーにおける「Gly m 4」など、食物のどの特定の蛋白にアレルギーを持っているか)についてのセッションが興味深く、今後コンポーネントの保険適応がさらに広がることで、正確な診断に基づいた適切な対応・治療ができる様になることが期待されます。
また食物アレルギーだけではなく、多種の花粉に対して検査陽性となる患者さんにおいても保険適応が増えれば正確に診断していけるようになります。
これからの展開が非常に楽しみです。
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日本アレルギー学会学術大会

2017年6月18日
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最終日だけの参加となりましたが、今回は呼吸器系のセッション中心に参加。
慢性咳嗽(長引く咳)の診断・治療や、喘息発作に対する対応について聴いてきました。
日々の診療に役立つ内容で、明日からの診療にも活かせそうです。
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